

音楽療法コラム
2025/4/14
更新日:2025 年4月16日
高校3年になるまで知らなかった職業、音楽療法士。
大学1年になるまで知らなかった職業、作業療法士。
大学4年になるまで知らなかった職業、社会福祉士。
私はそう↑でした。医療介護福祉業界にいないと、聞かない知らない出会わない職業・資格はたくさんあります。今回は、一般的には恐らくマイナーな職業、作業療法士と音楽療法士について、分かりやすいサイトのリンクを貼りながらご紹介します!
私は、大学で音楽療法を学び、卒業後社会福祉士→音楽療法士をゲット、28歳で夜学に入り32歳で作業療法士ゲット、という流れです。
実際、私のように音楽療法士スタートで、のちのち作業療法士資格をとった方は結構います。また、作業療法士スタートで、のちのち音楽療法の勉強を始める方もいます。音楽療法学会学術大会に行くと、作業療法士出没率高めだと思います。
作業療法と音楽療法は親和性が高い。
そして作業療法の概念・範囲が、とっても、でっかい!

ぜひこちらを見ていただきたい。Webサイトが、ポップでかわいい✨
さすが作業療法士協会!
お読みいただけたでしょうか。
作業療法士の仕事は、対象も内容も・・・広い!!!
作業療法は="Occupational Therapy"(略称: OT)。
Occupation=作業・職業・活動。
作業療法では、作業=Occupation=「人が意味を持って行う活動」全般を指す・・・広い!!!
そして、こちらのサイトもぜひご覧ください。
母校です。大変お世話になりました!
こちらもとても気合いの入ったWebサイト!
こんな↓ページもあり、Web制作・マーケティングの観点からも「ナイス!」と感心している自分です。
◾️美大生・音大生・体育大生の方へ(日本リハビリテーション専門学校)
私は、精神科病棟・認知症専門病院・訪問リハビリ等で働き、色々な作業を行ってきました。手作業・クラフト、生け花、書道、体操、スポーツ、ゲーム、調理、園芸、ダンス、音楽。もちろん、理学療法士と同様に基本動作・応用動作に関わるリハビリ、関節可動域訓練や筋トレ、歩行訓練なども行ってきました。
その方にとって、そのグループにとって、ご家族にとって、治療的に良い作業活動となるならば、何でもする。それが作業療法士。と言い切ったら怒られそうだけど。
改めて、2つの資格について比較しつつご紹介します。
以下、少し真面目にカッチリ書きます。文字が多くて読みにくいぞという方は飛ばしていただき、各参考サイト(ページ)のリンクをご覧ください!
役割:
病気やけが、あるいは生まれつきの障害などによって、日常生活(食事、入浴、着替え、家事、仕事、学業、遊びなど)に困難を抱える人に対し、その人らしい生活の構築・再構築を支援する専門職です。
アプローチ:
日常生活の様々な「作業活動(Occupation)」を用いて、身体機能、精神機能、認知機能、社会適応能力の維持・改善を図ります。環境調整や福祉用具の提案なども行います。
資格:
国家資格です。法律に基づき、専門養成校や大学で3-4年間学び、国家試験に合格する必要があります。

役割:
音楽の持つ力(リラックス効果、感情表現の促進、コミュニケーションの補助、身体機能への刺激など)を意図的・計画的に活用し、心身の健康や機能の維持・改善、生活の質の向上などを目指す専門職です。
アプローチ:
対象者の状態や目的に合わせ、歌唱、楽器演奏(即興演奏含む)、音楽鑑賞、創作などの音楽活動を用いて、心身に働きかけます。
資格:
日本では民間資格です。最も代表的なものは「日本音楽療法学会認定音楽療法士」で、学会が認定した大学や専門学校等で必要な単位を修得し、試験(面接等)に合格する必要があります。

目的:
対象者の心身の機能回復や維持、生活の質(QOL)の向上、社会参加の促進などを目指すリハビリテーション・支援職であること。
対象:
子どもから高齢者まで、様々な疾患や障害(身体障害、精神障害、発達障害、認知症など)を持つ人々を対象とすること。
場:
病院、リハビリテーションセンター、高齢者施設、障害者(児)施設、精神科、特別支援学校、地域の支援センターなど、活動の場が重なる部分があること。
連携:
医師、看護師、理学療法士、言語聴覚士、心理士、介護士、ソーシャルワーカーなど、多職種と連携してチームで支援を行うこと。
個別性:
対象者一人ひとりの状態やニーズに合わせて、個別の目標設定やプログラム作成を行うこと。
ちなみに、「作業療法 音楽療法」と検索すると、こちらのページが上位に表示されました。ご参照ください。
◾️作業療法士と音楽療法士の違いって?2つの資格と仕事内容を比較!(日本リハビリテーション専門学校 | レポート)
【基礎科目(知識の土台)】
医学的知識の比重が大きい:
解剖学、生理学、運動学といった人体の構造・機能に関する科目に加え、内科学、整形外科学、神経内科学、精神医学、老年医学、小児科学など、広範な臨床医学を深く学びます。これは、様々な疾患や障害の成り立ち、症状、回復過程を理解し、医学的リスク管理を行う上で不可欠なためです。
心理学、社会学なども学びますが、医学・身体機能に関する科目の単位数が多くなる傾向があります。
【専門科目(OT独自の知識・技術)】
作業療法理論、作業科学(人の「作業」に関する学問)、基礎作業学。
評価法:
身体機能(関節可動域、筋力など)、精神機能、高次脳機能、日常生活活動(ADL)、手段的日常生活活動(IADL)、発達段階、職業関連能力などを評価するための様々な検査法、測定法、面接法、行動観察法を具体的に学び、実技演習も行います。
治療法:
身体障害、精神障害、発達障害、老年期障害といった領域別に、具体的な治療アプローチ(機能訓練、ADL訓練、作業活動を用いた治療、スプリント作成、福祉用具の選定、環境調整、社会生活技能訓練など)を学び、実技演習を重ねます。アクティビティ(治療に用いる活動)の分析や応用方法も重要な学習項目です。
【臨床実習】
必須かつ長時間(法令で定められた時間・期間、例:合計23週間程度)実施されます。
※マツダは、評価実習3週間×2(精神科・小児)、臨床実習8週間×2(病院・老健)でした。
様々な疾患・障害を持つ方がいる病院、施設、地域などで実施されます。
焦点: 実際に担当の対象者を受け持ち、指導者の監督下で、情報収集から評価、目標設定、治療プログラムの立案・実施(機能訓練、ADL指導、作業活動の提供など)、効果測定、記録までの一連の作業療法プロセス全体を実践します。対象者の「生活行為」を直接的に分析し、改善・支援するための具体的なスキルを習得することに重点が置かれます。
◾️例:日本リハビリテーション専門学校 作業療法学科 夜間部のページ
【基礎科目(知識の土台)】
音楽に関する知識・技術の比重が大きい:
他に音楽専攻と同様に、音楽理論、和声法、音楽史、楽式論、ソルフェージュ(聴音・視唱)、指揮法、編曲法などを学びます。また、高い演奏能力(特にピアノやギター等の伴奏楽器や声楽が重視されることが多い)と、状況に応じて音楽を変化させ対応する即興演奏能力の習得も重要視されます。
…と書きますが、学校によって諸々ばらつきがあると思います。
心理学(臨床心理学、発達心理学、認知心理学など)、医学・障害に関する概論(対象者理解のため基礎を学ぶが、OTほど広範・深掘りではないことが多い)なども学びます。
【専門科目(MT独自の知識・技術)】
音楽療法理論(様々な学派やモデル)、音楽療法史、音楽心理学、音楽の神経科学的効果など。
音楽療法の技法: 臨床での即興、歌唱、音楽鑑賞法(受容的音楽療法)、作詞作曲、音楽と動作(リトミックなど)といった多様な音楽療法の具体的なテクニックを学び、ロールプレイなどで実践練習します。
各領域(精神科領域、高齢者領域、障害児・者領域、緩和ケア領域など)における音楽療法の適用、音楽を用いたアセスメント(評価)の方法などを学びます。
【実習】
学会認定等の資格要件として必須ですが、期間や形式は養成校により様々です(国家資格ではないため法令での規定はない)。
※マツダは(確か)大学2年から週1回の実習(1年間1クール)を、3年間行きました。+病院や小学校での音楽療法的コンサートなど。
音楽療法を必要とする人がいる病院、施設、学校、地域などで実施されます。
焦点: 指導者の監督下で、対象者・グループのニーズに合わせて音楽活動(セッション)を計画・実施し、記録・評価を行います。音楽的相互作用を通じて、対象者の情緒的安定、コミュニケーションの促進、意欲の向上、認知機能の刺激、身体的リハビリテーションの補助など、目標の達成を支援するプロセスを実践的に学びます。臨床場面での音楽スキル(演奏、即興、歌唱など)と、対象者との関係構築能力が重視されます。
※なお、私の母校は音楽療法をやらなくなってしまいました(悲)
このように、作業療法士は医学的知識を基盤とした「生活行為・生きがいの再建・支援」の専門家、音楽療法士は音楽の専門性を基盤とした「音楽を用いた心身へのアプローチ」の専門家であり、学生時代に習得を目指す知識・技術、そして実習で求められる実践内容は大きく異なっています。
音楽療法と作業療法は、どちらもクライエントの心身の健康・生きがい・QOLを、専門性をもって支援するという目的は共通。(全医療従事者共通、むしろ全人類共通!)
音楽療法と作業療法は、大いに重なる部分はあるけれど、やはりそれぞれ独自の専門性は、ある。尊重し合い、補い合って、支援できれば、最強。

音楽療法士も作業療法士も、「作ること・表現すること」が好きで、「人のサポートをしたい」という気持ちと行動力がある人だと思います。重なる部分は多く、一緒に働く場もたくさんあります。また、病院、高齢者施設、発達支援など、働く場・対象で、行う内容は異なってきます。
どちらも、とてもとても素敵な仕事です!マイナー職種だけれど、ぜひ小学生〜高校生に知ってもらいたいな、現場を体験してもらいたいな、とも思っています。
以前、当時小学3年生だった娘に音楽療法セッション(年末年始イベント)を手伝ってもらったことがあります。クライエント(高齢者)にとっても娘にとっても、良い影響があったなと感じました。あーだこーだ悩みながら、一緒に巨大福笑いを作って。歌の練習をして、当日歌詞さしをしてもらって。
私たちは支援者ですが、同時に支援されています。特に、高齢者領域での仕事が多いことも理由ですが、人生の大先輩で、JAPANを家庭を誰かの人生を支えて生きてきてくださった方々なので。尊重し合いながら、支援しあう、そんな気持ちと行動ができる人間でありたい、人間になってほしいなと、じんわり思っております。
以上、今回は文字が多くてすみません。自分自身の脳内整理、メモとしても、書き残すことにしました。少しずつ、図表化したり、見やすく変えていくつもりです!
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著者
マツダ サチコ
日本音楽療法学会認定音楽療法士、作業療法士、社会福祉士。介護老人保健施設や認知症疾患医療センター、訪問事業所にて勤務。ダブルケアを経て、現在はWebマーケティング・制作会社にて勤務、ディレクションおよび制作を担当。個人事業としてもWeb制作、音楽療法を行なっている。
著者
マツダ サチコ
日本音楽療法学会認定音楽療法士、作業療法士、社会福祉士。介護老人保健施設や認知症疾患医療センター、訪問事業所にて勤務。ダブルケアを経て、現在はWebマーケティング・制作会社にて勤務、ディレクションおよび制作を担当。個人事業としてもWeb制作、音楽療法を行なっている。
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